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2013年10月19日 (土)

初めての習い事 ―11歳編―

数日前、フランスの平等な習い事事情に触れました。


平等とはいえ、何事にも例外はあって、習い事に有りつけない子供がいないわけではありません。


私が個人的に知っているのは2名。


そのうち、うちの近所で、小学校高学年になっても習い事にありついたことがない子供はただ一人。


それは、このブログに何度か登場している、隣人セバスチャン(11歳)。


本人は何か習いたいのに、いわゆる「家庭の事情」が立ちはだかり、実現したことはありません。


一昨年、ルウのママがそれを打開しようとしたことがありました。


サッカークラブの申請書類を集めて、あとはセバスチャンの親が記入するだけ、というところまで努力したそうです。


でもその書類がサッカークラブに戻ることはありませんでした。


そして今年度、うちの息子がバスケットボールを始めると聞いて、「僕もやりたい」と親にせがんだセバスチャン。


9月はずっと「お試し期間中」なので、授業料を払わずして練習に参加できます。


そんなチャンスを逃すわけにはいかない、と初日の練習にセバスチャンを連れて行きました。


母親は勤務中でしたが、父親は頑なに同行を拒否。


体育館に到着して、登録の詳細を聞いて、今年も無理な予感がしました。


年会費120ユーロに、専用のシューズ、ユニフォームをすべて揃える必要がありました。(ベビーバスケットとは、意気込みが違う)


年会費を町が半額返してくれたとしても、専用シューズをセバスチャンの親に買わせるのは至難の業。


やっぱりセバスチャンは習い事と無縁のまま大人になってしまうのか。


諦めかけたある日、文化センターの冊子を見ていると、“こどもチェス教室”という文字が目に入りました。


夏休みに旦那さんからチェスを教わり、それなりに対戦できるようになっていたセバスチャン。


要は年会費の額。さっそく電話で聞いてみると「15ユーロです。」という返事。


“教室”と言っても、週一回チェス好きの子供が集まって対戦し、時々大人が口を挟む程度なので、この値段なんだとか。


初めての習い事に王手がかかった瞬間でした。


ルウのママ同様、申請用紙を揃えてセバスチャンの両親に交渉。


まったく乗り気でない父親の横で、母親が興味を示しました。


「明日自分で費用を払いに行く」という母親。


翌日、母親に会うと、「受付の人が知り合いだったから、更に値引きしてくれた」と上機嫌。


そういえば、「低所得者割引」の項目が実際にありました。どのくらい割引になるのか書かれておらず、母親も詳細には触れず。


そんなことよりも、生まれて初めて習い事を手中に収めたセバスチャン。


我が家も、実の息子のことのように喜びました。


提案した責任をとって、旦那さんが送り迎えを担当。セバスチャンの両親に任せて、「今日は休め」なんて言い出して、結局通えなくなるよりはマシです。


4回通って、1勝11敗と惨敗中らしいセバスチャン。


チェス教室に通えることが決まって、彼が思わず口にした言葉が忘れられません。


「ぼく、世界チャンピオンになる!」


夢は大きいほうがいい。


今は勝ち負けにこだわらず、初心を忘れずに通い続けてくれることを願っています。









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