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2014年11月の10件の記事

2014年11月30日 (日)

「効果がなかったアベノミクス」 時事雑誌 L'Express より

2つ前の記事で予告した、時事雑誌「L'Express」の記事の日本語訳です ↓ 



Abenomics_lexpress_2



http://www.lexpress.fr/actualite/monde/asie/au-japon-l-effet-abenomics-n-a-pas-eu-lieu_1622604.html







効果がなかったアベノミクス




2014年11月17日


 2013年初頭に首相が仕掛けた政策も空しく、日本経済は再び後退の一途をたどっている。デフレを克服した先にあったのは、八方ふさがりな国の姿だった。


日本経済がまた後退し始めた。何かこう、泥沼に陥った感がある。それを語るにふさわしい、諏訪貴子という女性がいる。快活で笑顔を絶やさない彼女は、11年前、父親が立ち上げた小さな金属加工会社を引き継いだ。大田区にあるダイヤ精機は30名の工員を雇う。20年物の機械を使って身をかがめながら彼らが製作するのは、ミクロ単位に精密に削られた自動車産業向けの金属部品である。


「日産やトヨタを始めとする自動車メーカーは、要求が厳しすぎて部品の生産をロボットに委ねることができません。それに、海外のライバル会社に脅威を感じることはありません。なぜなら、私たちの技術は誰にも真似できないほど専門的だからです。」と、諏訪氏は言う。しかし、その言葉とは裏腹に、会社の存続は簡単なことではなかった。


2008年の世界的不況が自動車業界に与えた影響で、この若き社長は会社をたたむ寸前まで追い込まれた。2011年の大地震と津波、そして原発事故は、それに輪をかけた。だからこそ、諏訪氏は、安倍氏が2年前に掲げた大々的な経済復興計画に大きな期待を寄せた。しかし、待ち望んだ成長が訪れることはなく、彼女の希望は無残に砕かれた。


「私たちのような中小企業はとても厳しい状況に置かれています。」と彼女は語気を強める。「日本がアメリカを追い抜きそうな経済情勢を保っていた80年代後半、この界隈には9000近い企業が軒を連ねていました。それが今は3000にまで減り、その多くはぎりぎりの経営を強いられています。経営者は高齢化し、その子供たちは後を継ぐことを拒んでいます。安倍氏は身内の友人でもあり、彼の政策をずっと支持してきましたが、実際には何も起きませんでした。」


彼女に限らず、今回の政策に期待し続けた人は多かった。なぜなら日本経済は、かれこれ20年近く右肩下がりのデフレの泥沼にはまっているからだ。90年代後半の株価と地価の大暴落をきっかけに、物価の落ち込みは98年と99年にピークを迎え、日本の経済システムを完全に麻痺させた。自動車に置き換えて言うと、再発車するための「回転運動を可能にするクランク」が故障しているにもかかわらず、運転席に座り続けているようなものである。米国と中国に次ぐ第3の経済大国は、勢いよく成長した後、停滞してしまった。まるでタイヤが空回りしているかのように。


「デフレは、悪循環なのです。」そう言ってため息をつくのは、首相のアベノミクスを指南しているとされる本田悦郎。「月を追うごとに物価が下がるとき、消費者は安いうちに支出して、その後、財布の紐を締めてしまいます。その結果、企業は投資をやめ、賃金をカットします。それが続くとすぐに経済は麻痺してしまい、特効薬はなかなか見つかりません。」1933年から38年の間、アメリカではルーズベルト大統領のニューディール政策が1929年に始まった世界恐慌を克服させた。第二次世界大戦以来、これほど長期間のデフレを経験している国は日本以外にはない。


停滞する賃金と消費


早急に対策を講じなければならないということは、誰もが認めている。しかし、政府が放った弓は、的の中心を外れていた。まず、2013年初頭に施された景気刺激策の多くは、市場に活力を与えたとされている。ただ今思えば、うまく離陸したかのように見えたそれは、束の間の閃光にすぎなかった。そして、日銀が指揮をとった金融緩和政策は、銀行による企業向けの融資や輸出に好影響をもたらす円安を進めさせるために、国を新札で溢れかえさせた。


ただし、これも期待したほどの成果を見せなかった。現在、法人・個人共に貸付け申請数は停滞している。2年も経たないうちに日本円がドルに対して26%も価値を失ったのは、弱々しい世界経済に直面した大手の企業グループが、外国通貨の小売価格を据え置いたまま、確実に利益を得ようとしたからである。


企業の多くが工場を海外に移転したために、日本のGDPに占める輸出の割合は、(ドイツ51%、韓国54%に対して)たったの15%しかない。結局、円安がもたらしたのは、48基の原発が停止していることで既に上がっている光熱費の上昇ばかりだった。消費者にしてみれば、ガソリンや輸入食品、中国製の電化製品がこれほどまで高値に感じたことは今までなかったであろう。


困ったことに日本の経済界の上層部は、利益が上がっても賃金アップを渋り正社員を増やすことを拒んでいる。政府がプレッシャーをかける中、安定した職についている労働者たちの名目所得は今年の春以降少なからず増大したが、労働者の10人に4人は定職に就けずその恩恵を受けていない。物価と賃金が下げ止まったのは確かである。しかし、日本がデフレから脱却したと言い切るのは時期尚早だ。そもそも、根本的な問題は解決していない。国内総生産の230%にまで膨らんでいる国の財政状況を改善するために、5%から8%に引き上げられた消費税は、これまでの消費刺激策を台無しにしている。


残るは蓄えたエネルギーを発散するはずの3本目の矢である。これは、未だに形が見えていない。20133月、首相は、アジア・環太平洋地域の経済を包括する巨大な自由貿易協定、TPPに即時に合意することを約束したはずだった。しかし交渉は長引いている。なぜなら日本が一部の分野における関税撤廃を渋っているからである。よりによって、それらの分野を仕切っているのは、与党寄りの圧力団体だ。一方、労働市場改革も地方行政などと意見が対立していて進んでいない。


女性と外国人労働者に呼びかけ


「アベノミクスを闇に葬るには早すぎます。」そう評価するのは経済学者で日本総合研究所の理事長を務める高橋進。「政府にはまだ目標を達成し、日本を蘇らせる余地が残されています。ただし“3本の矢”だけでは不十分です。もっと日本人の心理に訴えなければなりません。日本の出生率の低下は、毎年0,5%の労働人口の低下に繋がっています。この状況では、毎年平均2%の経済成長を得るために、実質2,5%も生産性を上昇させなければなりません。そのためには、日本式の経営方法をくまなく改革する必要性が出てきます。何時間デスクに座っていたかではなく、成果に準じて賃金を払うべきときが来ていると言えます。」人口統計学上では、1億2千700万人の現在の人口は、2060年には1億人に減ると推測されている。それでなくても、4人に1人が60歳以上である。「遅かれ早かれ日本は人手不足の問題に直面します。」高橋進はつづける。「雇用促進や、女性の登用に力を入れるのはもちろんですが、長い目でみれば1千万人の外国人労働者を受け入れなければならないでしょう。」


頭のいたい話である。日本人は欧米観光客は大歓迎するが、専門職についていない外国人労働者の存在は快く思っていない傾向にある。この実態は建設業や飲食業界の経営者にとって悩みの種なのだ。移民が厳しく規制されている日本列島に滞在する外国人は、たったの150万人と言われている。国家主義者をちらつかせる保守派の安倍晋三は、この分野を開拓するにもっとも相応しくない立場にある。


しかしそれとは別に、首相はある日突然、同胞を驚かせるリスクを冒しながら“働く女性の権利担当官”に変貌した。アベノミクスの政策の一つに割り当てるほどの力の入れようだ。機は熟している。第一子を出産した日本人女性の60%が、保育施設に空きがなかったり料金が高すぎることを理由に、出産直後に職を離れている。また、復帰する女性たちは、彼女たちをライバル視する男性の同僚から咎められることも稀ではない。政府は2018年までに40万人分の保育施設を新設すると約束したが、意識改革は長引きそうだ。


松本晃がその事情に詳しい。彼が日本のスナック菓子メーカー最大手のカルビーを率いるようになって5年が経つ。アメリカの企業で実績を積んだ彼は就任以来、社内の多様性、特に女性の登用を擁護してきた。「男性社員は皆、私の方針に賛成しています。でも私は、(彼らの従順な姿勢は)本音ではないと思っています。」そう彼は打ち明ける。「わが国の労働環境は、男性に都合のいいようにできています。これは不健全なことです。企業には“都合のいい場所”であり続ける使命はありません。私は、女性や外国人、そして社会的少数者に可能な限りの環境を整備しています。なぜならそれが業績につながるからです。でも私自身は、事あるごとに孤独を感じています。」


「私は現在67歳で、ほとんどの友人も日本の大企業の経営者です。その多くは、女性の登用を優先課題の最後列に持ってくるべきだと考えています。彼らは悪い慣習を取り返すために、安倍晋三が引退するのを待っています。安倍氏を除く政治家は皆、女性の登用を擁護していません。1955年から88年までに経験した高度成長期の経済モデルは恍惚でした。でももう祭りは終わりです。日本人は何か別の生き方を見出さなければなりません。そして、それを模索しているのはごく一部に過ぎません。」








2014年11月25日 (火)

フランスでもクレームはつけてみるもんだ

10日ほど前、Céréal Bio というメーカーの豆腐ハンバーグ(2つ入り)を買いました。


数日後、さて焼こうか(焼きなおそうか)と箱を開けたら・・・









Dscn8575



ピンボケ写真でも違いが歴然なほど、2つのハンバーグの見た目が違いました。



どっちも開封前の状態なのに、一つは真空、もう一つは密封だけど真空ではありませんでした。


冷蔵品ならとりあえず開けてみて、においを嗅いでみて(人間の危険察知能力を信じて)、大丈夫そうなら食べてしまう我が家ですが、実はこれ、常温保存品なのです。


液ダレしているわけではないし密封なんだけど真空じゃない、というのが引っかかって、やっぱり開けるのはやめました。


そして、駄目もとでメーカーに聞いてみることにしました。


「こうこうこうで、こうなんですが、食べても大丈夫でしょうか?」


という内容のメールを送信したわけです。


24時間、48時間、3日、4日・・・待ち続けましたが、返事はきませんでした。


「これはスルーされたな。じゃぁ仕方がないから購入先のスーパーに返品しよう。」


と思った矢先・・・


馬鹿でかい封書が届きました。


差出人は・・・


Céréal Bio


豆腐ハンバーグのメーカーではありませんか!


封筒の中には、手紙、返品用の封筒、そして割引券2枚(計4ユーロ分)が入っていました。









Dscn8574






そうです。


メールではなく、お詫びの手紙が直接届いたのです。


あと一日遅ければスーパーに返品していたところだったので、メールでも簡潔な返信をしておいてくれれば完璧だったのですが、そういう細かいステップは省略するのがこちらでは主流のようです。


以前にも触れたことがありますが、お気楽、気まま、わがままフランス人たちがつくる物の中には欠陥品が多く存在します。


「骨なし」というシールが貼ってあるのに骨だらけの魚の切り身パックだとか、「簡単開封口」と書いてあるのにハサミを使わないと開けられない包装だとか、開封するための切り口が両側ともに凸で何のための切り口なのかわからないビスケットの個包装だとか・・・いちいちクレームをつけていたら限がありません。


だから、普段は食品なら食べられるのが確実なものはクレームを控えているわけですが、こうして重い腰を上げてメールしてみたりすると、思いがけず誠心誠意ある対応を受けられたりします。


数年前にもMonoprix(スーパー)で買ったオーガニックコットンのTシャツが洗濯後に信じられないほど歪んだことがありました。お客様相談室に連絡すると「着払いで返品してください」と言われその通りにしたら、数日後にTシャツの,5倍の金額の商品券が送られてきました。


もちろん完全スルーされて虚しい思いをすることもあるので、あまりむやみやたらにクレームをつけるのは時間の無駄です(クレーマー扱いされたら元も子もないし)。でも、今回のサプライズを目の当たりにして、やっぱりクレームはつけてみるもんだな、と実感したのでした。













2014年11月20日 (木)

【アベノミクス失敗】フランスの反応

今年度7―9月の日本のGDPが-1,6%だったことを受けて、フランスメディアが一斉に「アベノミクスの失敗」を報道しています。


Google.frで「Abenomics」検索 ↓)



Abenomics_google





以下、各紙の見出しです ↓





「日本、景気後退 安倍政権に非難の声」 フィガロ紙 ①


「衆議院解散 アベノミクス失敗で」 フィガロ紙 ②


「安倍晋三、アベノミクスをかばって衆議院解散」 経済新聞 Les Echos(レ・ゼコー)


「アベノミクスの効力に疑問視」 ルモンド紙


「アベノミクス空しく景気後退」 リベラシオン紙


「日本:景気後退へ 見るに耐えない失敗」 フリーペーパー 20minutes.fr


アベノミクスは効果なし」 時事雑誌 L'Express





この中でも時事雑誌L'Expressは、日本で働く経営者や経済学者などの声を複数挙げて、日本経済の実態を追求しています。


以下、日本語訳です。 ↓



http://mafrance.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/lexpress-564a.html









効果がなかったアベノミクス




2014年11月17日


 2013年初頭に首相が仕掛けた政策も空しく、日本経済は再び後退の一途をたどっている。デフレを克服した先にあったのは、八方ふさがりな国の姿だった。


日本経済がまた後退し始めた。何かこう、泥沼に陥った感がある。それを語るにふさわしい、諏訪貴子という女性がいる。快活で笑顔を絶やさない彼女は、11年前、父親が立ち上げた小さな金属加工会社を引き継いだ。大田区にあるダイヤ精機は30名の工員を雇う。20年物の機械を使って身をかがめながら彼らが製作するのは、ミクロ単位に精密に削られた自動車産業向けの金属部品である。


「日産やトヨタを始めとする自動車メーカーは、要求が厳しすぎて部品の生産をロボットに委ねることができません。それに、海外のライバル会社に脅威を感じることはありません。なぜなら、私たちの技術は誰にも真似できないほど専門的だからです。」と、諏訪氏は言う。しかし、その言葉とは裏腹に、会社の存続は簡単なことではなかった。


2008年の世界的不況が自動車業界に与えた影響で、この若き社長は会社をたたむ寸前まで追い込まれた。2011年の大地震と津波、そして原発事故は、それに輪をかけた。だからこそ、諏訪氏は、安倍氏が2年前に掲げた大々的な経済復興計画に大きな期待を寄せた。しかし、待ち望んだ成長が訪れることはなく、彼女の希望は無残に砕かれた。


「私たちのような中小企業はとても厳しい状況に置かれています。」と彼女は語気を強める。「日本がアメリカを追い抜きそうな経済情勢を保っていた80年代後半、この界隈には9000近い企業が軒を連ねていました。それが今は3000にまで減り、その多くはぎりぎりの経営を強いられています。経営者は高齢化し、その子供たちは後を継ぐことを拒んでいます。安倍氏は身内の友人でもあり、彼の政策をずっと支持してきましたが、実際には何も起きませんでした。」


彼女に限らず、今回の政策に期待し続けた人は多かった。なぜなら日本経済は、かれこれ20年近く右肩下がりのデフレの泥沼にはまっているからだ。90年代後半の株価と地価の大暴落をきっかけに、物価の落ち込みは98年と99年にピークを迎え、日本の経済システムを完全に麻痺させた。自動車に置き換えて言うと、再発車するための「回転運動を可能にするクランク」が故障しているにもかかわらず、運転席に座り続けているようなものである。米国と中国に次ぐ第3の経済大国は、勢いよく成長した後、停滞してしまった。まるでタイヤが空回りしているかのように。


「デフレは、悪循環なのです。」そう言ってため息をつくのは、首相のアベノミクスを指南しているとされる本田悦郎。「月を追うごとに物価が下がるとき、消費者は安いうちに支出して、その後、財布の紐を締めてしまいます。その結果、企業は投資をやめ、賃金をカットします。それが続くとすぐに経済は麻痺してしまい、特効薬はなかなか見つかりません。」1933年から38年の間、アメリカではルーズベルト大統領のニューディール政策が1929年に始まった世界恐慌を克服させた。第二次世界大戦以来、これほど長期間のデフレを経験している国は日本以外にはない。


停滞する賃金と消費


早急に対策を講じなければならないということは、誰もが認めている。しかし、政府が放った弓は、的の中心を外れていた。まず、2013年初頭に施された景気刺激策の多くは、市場に活力を与えたとされている。ただ今思えば、うまく離陸したかのように見えたそれは、束の間の閃光にすぎなかった。そして、日銀が指揮をとった金融緩和政策は、銀行による企業向けの融資や輸出に好影響をもたらす円安を進めさせるために、国を新札で溢れかえさせた。


ただし、これも期待したほどの成果を見せなかった。現在、法人・個人共に貸付け申請数は停滞している。2年も経たないうちに日本円がドルに対して26%も価値を失ったのは、弱々しい世界経済に直面した大手の企業グループが、外国通貨の小売価格を据え置いたまま、確実に利益を得ようとしたからである。


企業の多くが工場を海外に移転したために、日本のGDPに占める輸出の割合は、(ドイツ51%、韓国54%に対して)たったの15%しかない。結局、円安がもたらしたのは、48基の原発が停止していることで既に上がっている光熱費の上昇ばかりだった。消費者にしてみれば、ガソリンや輸入食品、中国製の電化製品がこれほどまで高値に感じたことは今までなかったであろう。


困ったことに日本の経済界の上層部は、利益が上がっても賃金アップを渋り正社員を増やすことを拒んでいる。政府がプレッシャーをかける中、安定した職についている労働者たちの名目所得は今年の春以降少なからず増大したが、労働者の10人に4人は定職に就けずその恩恵を受けていない。物価と賃金が下げ止まったのは確かである。しかし、日本がデフレから脱却したと言い切るのは時期尚早だ。そもそも、根本的な問題は解決していない。国内総生産の230%にまで膨らんでいる国の財政状況を改善するために、5%から8%に引き上げられた消費税は、これまでの消費刺激策を台無しにしている。


残るは蓄えたエネルギーを発散するはずの3本目の矢である。これは、未だに形が見えていない。20133月、首相は、アジア・環太平洋地域の経済を包括する巨大な自由貿易協定、TPPに即時に合意することを約束したはずだった。しかし交渉は長引いている。なぜなら日本が一部の分野における関税撤廃を渋っているからである。よりによって、それらの分野を仕切っているのは、与党寄りの圧力団体だ。一方、労働市場改革も地方行政などと意見が対立していて進んでいない。


女性と外国人労働者に呼びかけ


「アベノミクスを闇に葬るには早すぎます。」そう評価するのは経済学者で日本総合研究所の理事長を務める高橋進。「政府にはまだ目標を達成し、日本を蘇らせる余地が残されています。ただし“3本の矢”だけでは不十分です。もっと日本人の心理に訴えなければなりません。日本の出生率の低下は、毎年0,5%の労働人口の低下に繋がっています。この状況では、毎年平均2%の経済成長を得るために、実質2,5%も生産性を上昇させなければなりません。そのためには、日本式の経営方法をくまなく改革する必要性が出てきます。何時間デスクに座っていたかではなく、成果に準じて賃金を払うべきときが来ていると言えます。」人口統計学上では、1億2千700万人の現在の人口は、2060年には1億人に減ると推測されている。それでなくても、4人に1人が60歳以上である。「遅かれ早かれ日本は人手不足の問題に直面します。」高橋進はつづける。「雇用促進や、女性の登用に力を入れるのはもちろんですが、長い目でみれば1千万人の外国人労働者を受け入れなければならないでしょう。」


頭のいたい話である。日本人は欧米観光客は大歓迎するが、専門職についていない外国人労働者の存在は快く思っていない傾向にある。この実態は建設業や飲食業界の経営者にとって悩みの種なのだ。移民が厳しく規制されている日本列島に滞在する外国人は、たったの150万人と言われている。国家主義者をちらつかせる保守派の安倍晋三は、この分野を開拓するにもっとも相応しくない立場にある。


しかしそれとは別に、首相はある日突然、同胞を驚かせるリスクを冒しながら“働く女性の権利担当官”に変貌した。アベノミクスの政策の一つに割り当てるほどの力の入れようだ。機は熟している。第一子を出産した日本人女性の60%が、保育施設に空きがなかったり料金が高すぎることを理由に、出産直後に職を離れている。また、復帰する女性たちは、彼女たちをライバル視する男性の同僚から咎められることも稀ではない。政府は2018年までに40万人分の保育施設を新設すると約束したが、意識改革は長引きそうだ。


松本晃がその事情に詳しい。彼が日本のスナック菓子メーカー最大手のカルビーを率いるようになって5年が経つ。アメリカの企業で実績を積んだ彼は就任以来、社内の多様性、特に女性の登用を擁護してきた。「男性社員は皆、私の方針に賛成しています。でも私は、(彼らの従順な姿勢は)本音ではないと思っています。」そう彼は打ち明ける。「わが国の労働環境は、男性に都合のいいようにできています。これは不健全なことです。企業には“都合のいい場所”であり続ける使命はありません。私は、女性や外国人、そして社会的少数者に可能な限りの環境を整備しています。なぜならそれが業績につながるからです。でも私自身は、事あるごとに孤独を感じています。」


「私は現在67歳で、ほとんどの友人も日本の大企業の経営者です。その多くは、女性の登用を優先課題の最後列に持ってくるべきだと考えています。彼らは悪い慣習を取り返すために、安倍晋三が引退するのを待っています。安倍氏を除く政治家は皆、女性の登用を擁護していません。1955年から88年までに経験した高度成長期の経済モデルは恍惚でした。でももう祭りは終わりです。日本人は何か別の生き方を見出さなければなりません。そして、それを模索しているのはごく一部に過ぎません。」
















2014年11月18日 (火)

タンクとボイラーが来た!!

引越しから25日。


ようやく物事が動き始めました。


まず、金曜日の午後に「一階のトイレ用タンク」が到着! ↓





Dscn8534





ちなみに前のタンクはこれ ↓



Dscn8442



(昔は「引く」今は「押す」が主流の、トイレを流す部分の違いが時代の変化を物語っています。)


これでやっと、“タンクを開けて部品をつついて流す(正確には水を貯める)”という面倒な作業から開放されます。


ただし、タンクを持って現れたのは、我らが学校専属修理工!


その日の午後はタンクの交換に費やし、寝室のリフォームは延期されてしまいました(涙)


修理工いわく、「便器も全部交換しようと思ったけど、学校が許可しなかった」とのこと。


便器も確かに古そう(たぶん30年近くそのまま)ですが、便器も取り替えることになれば、寝室のリフォームが更に延びていたはずなので、タンクの交換だけで十分。


ここに永住するわけではないし、最低限の住み心地が確保できればそれでいいのです。


そして昨日、待ちに待った真新しいガスボイラーもやってきました!!


何の予告もなく月曜日の朝8時半にやってきたので、びっくりさせられた上、一日がかりの工事で水道が止められていて不便でしたが、20日間待たされたことに比べれば大したことではありません。


結局、管の総入れ替えは免れ(というか、その必要があったのかもしれないけど、学校のケチケチ経理が総入れ替えを拒み)、ガスボイラーのみの交換となりました。


きっとまた数年後に不具合が発生するのでしょうが、知ったこっちゃない。


決定権を学校が握っている限り、この家は、後先考えずにその場しのぎの対応で管理される運命にあります。


それはそれで必要最低限の出費で済むし、まだ使えるものを完全に故障するまで使うのは物を大切にするフランス人の意地の表れなのかもしれませんが、現にこうして酷い目に合っている家族がいるんだし、教職員用宿舎なんだから借り手が途切れることはほとんどないわけで、もう少し長い目で管理してもいいはずなのに、という意見がかき消されてしまうのは虚しいことです。


何はともあれ、トイレと暖房が正常になって一安心。


配管工がいつ来るかわからない2階のトイレはともかくとして、遅々として進まない寝室のリフォームがせめて11月中に終わることを夢見る我が家なのでした。






真新しいガスボイラー ↓ 近未来的な青い光(火ではない)が新しさを象徴しています。後ろの壁との恐ろしいほどのコントラストがまたなんとも・・・






Dscn8535









2014年11月13日 (木)

フランス版「公務員宿舎」の悪夢 その3

フランス版「公務員宿舎」の悪夢 その2 のつづき)


教職員用宿舎に引っ越してきて3週間、寝室のリフォームが超マイペースに進行している間、他の場所では問題が多発進行しています。



ガスボイラーは、修理工の3度目の訪問で調子を取り戻したように見えたのですが、また停止しては復旧するということを繰り返していて、数日前にやっと、ガスボイラー交換の許可が学校から下りました。


ただ、今後、最低3社から見積もりをとって、それをまたRectorat(大学区本部=我が家の引越しを許可した所)に提出、Rectoratゴーサインを出して初めて工事が始まるそうです。


よりによって、ここ最近の日中の気温は10度。朝晩はなんと1度!


そんな呑気な予定を立てている場合ではないのですが、少なくともあと一週間はまともな暖房がない生活を強いられそうです。


そして、故障すればガスボイラー以上に深刻な“あの場所”も、現在とっても不安定な状態にあります。




それは、ここ ↓











Dscn8442





Dscn8443







実はこの公務員宿舎にはトイレが2つもあります。


2つとも、開けたらビーナスが出てきそうな便座のふた以外は、フランスの標準的なトイレです。


ただし、一階のトイレ(写真上)は引越し直後から不具合が絶えず、タンクに水が流れてこないことが何度もあり、故障と見なして使うのを避けていました。それが、数日前にタンクの蓋を開けて色々触っていたら、何かに引っかかっていた部品が思い出したように作動して再び水が流れてきました。以来、“タンクを開けて部品の一部をつつく”という方法で流しているわけですが、これが面倒この上ない。トイレとしての最低限の機能が不足していて、とにかく不便なのです。更に問題なのが2階のトイレ(写真下)。こっちは「流す度に排水管から汚水が数滴漏れる」という文字通りの“汚点”を抱えていて、使うたびに不快な思いさせられていました。「面倒」か「汚い」かを選べと言われれば、当然前者のほうがましなので、一階のトイレがとりあえず流せるようになってからは2階のトイレの使用は極力避けています。


そもそもが、トイレなんて2つもいらないので、まともなトイレが一つ欲しい。


トイレに限っては自費で修理を頼もうかと考えたのですが、「来週には配管工が来ます」という事務のおばちゃんの言葉を考慮して、待つことにしました。


でも、このままいつまでたっても配管工が来なくて、1階のトイレのタンクにどうやっても水が流れてこなくなって、2階のトイレの汚水漏れがひどくなって使えなくなったとしたら・・・想像するだけで恐ろしい。あぁもう早くなんとかしてください。


更にもう一つ、絶望的なことがあります。


それは、磨けど磨けど掃除が終わらないこと。


この公務員宿舎に入る前の口約束だった “入居前に学校の掃除係が家中をくまなく掃除してくれる” という話が果たされず、引越しから3週間が経とうとしている今も、黒ずみ、油汚れ、くもの巣をとりつづけているのです。


一年間空き家だったために、床や壁は黒ずみ、特にくもの巣はいたるところに張り巡らされています。前述のトイレも、「これなら許せる」と自分で納得できる状態になるまでに1週間はかかりました。


そしてトイレ以上に絶望的なのが、車庫。「車庫=外同然」という方程式が成り立つからか、かなり長い間、誰も掃除をしてこなかったのでしょう。クモの巣がびっしりと天井を覆っていて・・・


なんと、それで綿菓子ならぬ“クモの巣菓子”ができてしまいました! ↓











Dscn8410



(食事中の方、汚い話ばかりでごめんなさい。)




その他、台所の換気扇が故障しているとか、シンクに一箇所穴が開いていて水漏れするとか、屋根裏部屋の窓が開かないとか、未だに郵便受けがなくて学校に届く郵便物の中に我が家宛の郵便物が交じっているとか、問題や不具合は挙げたらきりがありません。


今回、リフォームや掃除の口約束が全く果たされなかったことで、つくづくフランス人の言うことは鵜呑みにしてはならないと思い知らされているわけですが、ここで目くじらをたてて学校関係者との関係を悪化させてしまえば、私たちが見放されることは目に見えています。


そこで始めたのが・・・“賠償交渉”。


リビング生活を強いられ、寝室のリフォームが一向に進まず、暖房はあってないようなもので、トイレは不安定、おまけに家全体が汚い・・・そんな家の家賃はだれも払う気になりません。


そのことをできるだけ穏やかな調子で説得して、何らかの形で賠償してもらうことにしたのです。






                                  つづく








2014年11月11日 (火)

「抗議焼身自殺は現政権の合わせ鏡」

11月11日の夕方、6月の新宿に続いて、日比谷公園でも男性が焼身自殺しました。


http://mainichi.jp/select/news/20141112k0000m040128000c.html


http://www.asahi.com/articles/ASGCC76KBGCCUTIL03Z.html


現政権に対する抗議を理由にした焼身自殺が数ヶ月で2度もあるのは異常事態です。


私たち日本人はこれらの行動をどう受け止めるべきなのか。


新宿で焼身自殺未遂があった後に載せようと思っていたブログ記事の内容が、的確でわかりやすく、今回の事件にも当てはまるので、以下に抜粋しておきます。(全文は以下のリンクからどうぞ)






(「言論工房」 西谷修・立教大学教授のブログ より ↓)


http://fushinohito.asablo.jp/blog/2014/06/30/7371418


新宿駅南口での抗議焼身自殺について


 昨日(6月29日)新宿駅南口のサザンテラスに向かう歩道橋の上で、50代ぐらいの男性がハンドマイクで演説をしたあとぺットボトルに入ったガソリンをかぶって焼身自殺を図った。「警視庁によると、男性は集団的自衛権の行使容認や安倍政権に抗議する主張を繰り返していたという。(中略)午後1時ごろから、横断橋の上で拡声機を使って1人で演説をしていた。」(朝日ドットコム:http://www.asahi.com/articles/ASG6Y55DBG6YUTIL01T.html

 この「小さな」事件をあまりセンセーショナルに扱うつもりはない。もちろん、外国メディアを賑わわせたからでも、NHKのように、模倣が出るといけないから報道しない、という「火隠し、火消根性」のためでもない。しかし、全身に火傷を負ってどうなるかわからないこの人物の行為の、今後確実に抹消されてゆくだろう意味について、しばし立ち止まって考えてみたい
 
 彼がライターで自分の体に火を付けたとき、周囲からは大きな悲鳴が上がったという。そうだろう。そしてそれは「人騒がせな」行為として、あるいは「火気乱用」として軽犯罪法違反に問われるという。軽犯罪どころか、間違いなく「殺人未遂」に匹敵する「暴力的」行為である。ただし、この「暴力」は当人自身の存在の破壊にしか向けられていない。
 
 思い起こすのは、ベトナム戦争期の僧侶たち(米国傀儡の南ベトナム首相夫人が「人間バーベキュー」と嘲笑った僧侶たち)ではなく、三年半ばかり前のチュニジアの民衆蜂起に文字どおり火を付けた、野菜売りの青年ブアジジの焼身自殺だ。
 
 宗教的支えをもつ僧侶ではなく、ただの一市民のこのような自壊行為は、公権力の不当によって受けた屈辱の深さや、その怒りの持ってゆき場所のなさを示している。彼らは、その感情を表明するすべもなく、持ってゆき場所もなく、自分の存在そのものを公然の場で犠牲にして、その「内破」を公然化する(見世物にする)しかなかったのだ
 
 いま日本の政府と公権力は、憲法を勝手な解釈で反故にするという暴挙に出ようとしており、その政権の専横を止める手立てがない。憲法を守る第一の義務を負うはずの政府が、閣議決定だけでそれを反故にしようとしているのだ。それ自体がすでに憲法違反であるだけでなく、国の基本法をも蔑視する「無法」行為である。
 
 「戦争は断じてしない(少なくとも自分からは)」を「できる戦争はする」と読み変えるのはもはや「解釈」ではない。それでは、「イヌはサルだ、サルはカニだ」と言うのと同じになってしまう! この国の憲法はそんなデタラメになり、この社会の基本ルールは時の権力で勝手に変えられるものになってしまう。日本は政府からして「無法状態」に突入することになる。
 
 それを「暴挙」と言わずして何と言おう。それを、あらゆる不法や無法を取り締まり律するはずの公権力が行う。この権力の「暴力」への転化に対して、ひとりの個人が何ができるだろうか。自らの存在に火を付けるという行為は、もちろん「狂気の沙汰」である。だがこの「狂気」は、全能を気取る権力の「暴挙」に拮抗しようとした、行き場のない「理」の暴発だと言うべきかもしれない

 つまり、この男性の「暴挙」ないしは「愚行」(あるいはある種の「テロ行為」と言われるかもしれない)は、現在の政権の「暴挙」の合わせ鏡なのである
 
 今日の新聞はこの事件をいっせいに無視していた。こうして主要メディアは、事件を抹消するだけでなく、政権の「暴挙」からも目を逸らす。







2014年11月 7日 (金)

「反対される川内原発再稼働指示」 (euronews) ※日本語訳追加

11月7日、欧州諸国において多言語で放送しているニュースチャンネル、euronews(ユーロニュース)が、川内原発再稼働指示のニュースを大きく報道しました。


http://fr.euronews.com/2014/11/07/japon-feu-vert-conteste-au-redemarrage-du-nucleaire-a-kagoshima/


日本では再稼働同意判断に焦点が当てられていますが、euronewsでは反対派に注目して、「福島の原発事故のトラウマを抱える国民には耐え難い判断」と解説しています。


(以下のビデオをクリックしてそのまま視聴できます)





(日本語訳 ↓)


日本の原発再稼働に反対する彼らが勝つ余地は残されていない。

極度の興奮状態に陥った鹿児島県議会場で、川内原発1号機と2号機の再稼働に同意する判断が下された。

傍聴席から怒号が響く中、鹿児島県知事は、九州電力や政府が安全性を保障していることを強調し判断の正当性を主張した。

福島の原発事故のトラウマを抱える多くの国民にとっては耐え難い判断である。

事故以来、厳格な基準が適用され、日本列島の原発はすべて停止している。

川内原発は事故後初めて再稼働する原発として、来年初めごろの再開を予定している。

経済を最優先課題に掲げる政府や原発推進派にとって、原発を停止し続けることは国の負担に他ならない。




(フランス語) ↓

https://www.youtube.com/watch?v=o7Q2NP0V4Ag


(英語) ↓

http://www.youtube.com/watch?v=YZEdwYsFGvQ


(ドイツ語) ↓

http://www.youtube.com/watch?v=z0kvrPSV-0w








脅威の3分の1ドン

学校関係者が活動を再開して5日目に突入しました。


寝室のリフォームは亀のペースで進行中で、それを請け負う修理工の働きぶりがあまりにも常識を逸脱しているので、ここに記しておきたいと思います。


まず、月曜日と火曜日の彼のタイムスケジュールはこうでした ↓



8:45―我が家に到着

11:20~12:30―昼休み

15:30―我が家を去る



二日間の平均労働時間は、なんと5時間半!


更にすごいのは、おととい水曜日の勤務時間 ↓


9:00―我が家に到着

11:20~12:30―昼休み・・・かと思っていたら

      12:45 になっても戻ってこない

      13:00 ・・・今日はいつもより昼休みが長いのね

      13:30 ・・・いや

      14:00 ・・・これはもしかして

      15:00 ・・・戻ってこないんじゃない?


・・・というわけで、おとといは午前中働いただけで、本当に戻ってきませんでした(爆)


半ドンの更に上を行く、“3分の1ドン”とも言える、2時間20分という記録。


あと30分でも延長してくれれば、私たち家族は少しでも早くまともな生活を始めることができるのに、彼にとっては私たちのリビング生活より“長時間労働”のほうが問題らしく、焦る様子は微塵もありません。


学校専属だし、我が家を去った後に学校の仕事があるのかも、と思ってあげてもいいですが、「今週一週間は宿舎のリフォームに集中するように」という校長の支持が与えられているため、事の優先順位がわかっていないのは明らかです。


極めつけは、会話の中で発覚した彼の信条。


月曜日、フローリングの設置がスムーズに進行していたので、「この部屋(のフローリング)は明日までに終わりそうですね」と言ってみたら、「・・・予定はたてないほうがいい」とぼそっと返されました。


学校専属だから失業の危機感を失ってこうなってしまったのか、それとも、もともと超マイペースなのに運よく今の職にあり付けたのか・・・。


どちらにせよ、今週中に寝室のリフォームが終わるかもしれない、という微かな希望は見事に失われてしまいました。









~おまけ~


昨日、木曜日の時点で、この部屋のフローリングの設置は終了 ↓



Dscn8439




この部屋のフローリングも・・・↓



Dscn8440



あっ、最後の一枚がない! ↓


Dscn8441





これまた、よりによって最後の一枚が足りず、板を追加購入しなければならなくなりました。注目すべきは、その後、修理工がとった行動。なんと、彼は「これでは続けられない」と判断して作業を中断!!一昨日に引き続き、昨日も3分の1ドンを貫いてしまいました!


いやいや、ほら、フローリングの設置が終了してる部屋の壁紙貼るとか、もう一つの部屋もフローリングがない部分だけ後回しにして壁紙貼るとか、汚い車庫の壁を塗りなおすとか、注文待ってる間にできることは他にいくらでもあるんですけど!!!














2014年11月 4日 (火)

あなたのダウンジャケットの出どころは?

エコロジー衣料の最先端をいくPatagonia(パタゴニア)」からこんなビデオ(1分57)が送られてきました ↓ (クリックしてそのまま視聴することができます)







https://www.youtube.com/watch?v=U7quQcr4H68




タイトルは「“むしり取る”ってどういうこと? ―ダウン産業は恐ろしいビジネス


ビデオは無声アニメ仕立てになっていて、横行する非人道的なダウン採取の現状を暴きながら、パタゴニアの製品に使用されているダウンは食肉産業の副産物であり、鳥が生きたまま羽毛を採取されることもなければ、劣悪な環境化で飼育されることもありません、ということを訴える内容です。


劇安ダウン製品が出回るようになって久しいですが、こうして人道的に採取されたダウン(およびフェザー)の使用を大々的にアピールする企業は、パタゴニアが初めてではないかと思います。



私自身、熱心な動物愛護家ではありませんが、鳥が羽毛を生きたままむしり取られ、その痛みで鳴き叫ぶ様子が映った映像を見た日から、ダウン製品は買わないことにしてきました。でもこのように、ダウンの出どころをしっかり提示されれば安心して買うことができます。


「地球にやさしい」エコ衣料というのは、動物が一切苦しんでいないことも一つの基準です。みなさんも一度、お手持ちのダウン製品の出どころに思いを馳せてみませんか?





トレーサブル・ダウン( 羽毛のひとつひとつが、生きたままの採取も強制給餌も一切なし)について更に詳しく説明されたページ(日本語) ↓


http://www.patagonia.com/jp/traceable-down?ln=674



(フランス語) ↓

http://www.patagonia.com/eu/frFR/traceable-down?sssdmh=dm23.178985&dmmid=104189784&utm_source=em&utm_medium=email&utm_campaign=110314EU_td&src=110314f_btna2










※上記の内容とは関係ありませんが、海外からのコメントがまたできるようになりました!以前、コメント返しができず、問い合わせ先も見つからないと嘆いていたのですが、なんとか問い合わせ先を見つけ出して訴えてみたところ、翌日には解消されていました。さすが日本人、仕事が速い!うちの学校関係者もこれくらいテキパキ動いて欲しい(笑)!





2014年11月 2日 (日)

フランス版「公務員宿舎」の悪夢 その2

フランス版「公務員宿舎」の悪夢 のつづき)


行き場を失くした荷物をまたぎながら、家族3人がリビングの一部屋で生活するようになって2日目のこと。


日暮れ時に旦那さんが言いました。


「ボイラーの電気がチカチカしてるけど大丈夫かな」


台所に目をやると、引越し当日に点検してもらったばかりのガスボイラー(湯沸かし器兼温水暖房)の、温度表示の部分が点滅していました。


側にあったラジエーター(暖房器具)に手を当ててみると、つっ冷たい!


家中のラジエーターを確認しても、どれも皆冷え冷え。


引越し2日目にしてさっそく、ボイラーが故障したようでした(涙)


「まだ10月なんだし、暖房なんていらないでしょ」と思ったそこのあなた、フランス(特にフランシュ・コンテ地方)の10月を甘く見てはいけません。


引越し当日に示し合わせたように急降下した気温は、朝晩には5度以下になることもあり、10月と言えども暖房なしでは過ごせない日々が続いていたのです。



そしてこんなときに限って、暖房が壊れたらしいことに気づいたのが、金曜日の夜。


ここは誰がなんと言おうとフランスですから、週末に働いている人はほとんどいません。


当然、中学校と提携している修理工(部屋の改装をしている人とは別)もお休み。


駄目もとでその修理工に電話してみましたが、案の定留守電に切り替わりました。


大金を叩けば、町の修理工はすっ飛んできます。でも、引越し代金と住民税を払った上に給料日前だった我が家の口座はすっからかん。自費で修理工を呼ぶ余裕はなく、別の解決策を練らなければなりませんでした。


更に、暖房が切れてからわかったことがあります。それは、寒い日は暖房なしだと外より家のほうが寒いという事実。そして家の広さが寒さを助長しているという事実。家は狭ければ狭いほうが暖房効率がいいことを身をもって知りました。


日中はともかく、夕方以降はとにかく寒い。月曜日まで我慢しようかどうしようか考える余地はなく、その場しのぎの安物ヒーターを探し求めることになりました。


近所の家電量販店で「持ち運びできる暖房器具はありますか?」と聞くと、3種類のファンヒーターが並んでいるコーナーに案内されました。そこでは店員が、当然のようにdysonの最新暖房器具を薦めてきます。dysonの掃除機とは10年以上の付き合いがあるし、dysonの素晴らしさは誰よりも知っているつもりだけど、今はどう頑張っても399ユーロ(>5万円!)は捻出できません。


選んだのは一番安い、この器具 ↓




Dscn8435



39ユーロ也(dysonの10分の1(爆))


大きさからして、犬小屋くらいしか暖まらないんじゃないかと思わせる代物でしたが、ないよりはましです。


家に帰ってさっそくスイッチオン。


「ブゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」


・・・うっ、うるさい!


長い間、ラジエーターの静けさに慣れた私たちの耳には、轟音にしか聞こえません。


飛行機の夜の便に乗って眠ることを余儀なくされているような二夜が過ぎ、長い週末が明けました。


月曜日の午後にやっと来てくれた修理工によると、必ず交換しないといけないガスボイラーの部品が少なくとも3つあるとのこと。ただし、部品の交換は“応急措置”であって、実際に施さなければならないのは、家中に張り巡らされている管を総入れ替えするという大掛かりな工事だとか。


「家中」とか「総入れ替え」などと言われると、そのうち家を追い出されるのではないかということまで頭をよぎります。


応急措置以前の緊急措置を施されたガスボイラーがまともに稼働したのは3日。


その後、一部のラジエーターが超高温を保ったまま、何をどう操作しても温度を下げられない状態に陥り、今度はなんと家の中が暑すぎるという、思いもよらない現象に頭をかかえることになりました。


室内温度が数日前の15度から一気に24度にまで上がり、どうしようかと思った矢先、危険を自ら察知したガスボイラーが自動停止。その24時間後には室温15度の生活に舞い戻ってしまいました。


秋休みも今日で終わり、明日からやっと学校関係者が活動し始めます。


今後彼らがどのようにして、どのくらいの時間をかけて問題解決に取り組んでくれるのかはある意味見ものですが、せめてクリスマスまでには寝室のリフォームとガスボイラーの工事が完了していることを願うばかりです。


また、寝室のリフォームが完了しても、暖房が正常に作動するようになっても、この名ばかりの“公務員宿舎”には、その他諸々の問題が山積しているという話を次回以降に持ち越したいと思います。






                                   つづく









問題のガスボイラー ↓ 



Dscn8437


ボイラーを囲む年季の入った壁紙も、校長直々に「これはさすがに交換しないとね」と言われたはずなのに、そのまま。これはこれで味があっていい、ということにでもしておかないとやってられない。




Dscn8438



ラジエーターの一つ。氷のように冷たくなったり高温になったり・・・。










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